三河安城と広島

10/19

午前6時30分に起床。作業服に着替え、カバンに換えの服やタオルなどの諸々を詰めて家を出る。

 

京都駅でひさ君と合流して、新幹線のホームにあるサンドイッチ屋でミックスサンドとコーヒーを買い、新幹線に乗り三河安城へ向かった。

 

8時過ぎに三河安城駅に到着。はじめて降りる駅だ。迎えに来ていた父と合流して仕事の現場へ。

 

もう何回目になるだろうか。電気工事士をしている父の仕事を手伝いに来たのだ。東海方面に仕事の得意先がある父は北海道から出張でやってきて、人手が足りない時に僕やひさ君に仕事の手伝いを頼む。高額なバイト代をくれるし、ひさ君と遊べるので楽しい。電気の配線工事を手伝うのだが、僕は太っていて体が動かず要領が悪いのでまったく仕事が出来ない。ひさ君は仕事が出来る。同じバイト代を貰うことが申し訳なく感じることもあるけど、一緒にお酒を飲んだ時の支払いは僕の方がいつと絶対的に多くだしているし、それを考えると別にいいかなと思っている。それよりも、自分の無能さを噛み締め、痩せて筋肉をつけたい気持ちを高めることが大切だけど、すぐにその気持ちは収まってしまう。悲しいことだ。

 

そうこうしているとひさ君がめちゃくちゃ仕事をしてくれて、仕事が終わる。17時に三河安城駅で父と別れる。ひさ君と酒を飲もうとなり、駅周辺を散策するがめぼしい店が無い。仕方なく駅前の焼肉チェーン店に入る。

 

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店のアプリをダウンロードすると、ハイボールが一杯180円、キムチが食べ放題になるとのことで、ひさ君がアプリをインストールしている様子。

 

店はかなり繁盛していて騒がしかった。近くの客が大声で店員と下ネタを叫んでいる。食べ物はどれも不味く量も少なかった。ハイボールを3〜4杯飲み、焼酎に切り替えた辺りで酔いが圧倒的にまわり、いまから小木ちゃん(ひさ君の友達)に会いに広島へ行こうとひさ君が言い出した。この時は酔っていたので、なんて名案なんだ…最高!と感じていた。

 

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新幹線に指定席側から乗車してしまったので、自由席まで缶チューハイ片手に歩く。この時はまだまだ楽しかった。

 

席に座り、しばらくするとひさ君が寝た。酒が抜けてくるにつれ、代わりに後悔の念が湧き上がってくる。行きの三河安城〜広島、帰りの広島〜京都の新幹線代で今日の働きが全て消えて無くなる。酒の勢いでとんでもないことをしてしまった。広島駅に着いたので、ひさ君を起こす。帰りたすぎて気が狂いそうだった。

 

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広島駅構内の明るさと反比例して駅前は薄暗かった。地方ターミナル駅特有の物哀しい雰囲気。どんどん気持ちが沈んでいく。僕が憂鬱な時ほど、隣でひさ君はへらへらしている。10年くらい前はいつもこんな感じだったよなーと思い出したりもした。

 

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イラついていたし、何もかも嫌すぎて早く眠りたかった。ビジネスホテルを探して数軒まわるがどこも満室。死を意識し始めたくらいで小木ちゃんから広島駅に着いたと電話が入る。合流し、数年ぶりに小木ちゃんと再会。タクシーに乗り込み、広島駅から15分程で小木ちゃんの家に到着。

 

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知らない所の極北というか、なぜ今ここにいるのか分からなすぎて凄かった。

 

続く